すっかり更新頻度が下がってしまったこのブログ。
地球戦隊ファイブマンやウルトラマントリガーの感想もやり始めたはいいものの、すっかり止まってしまい自分で決めたことにも関わらずやれないことにもどかしさを感じています。
どうにも去年と比べるとブログを書こうという気持ちが湧いてこず、かといってスッパリとやめる気持ちにもなれずとりあえず放置しているというのが現在の状況です。
一応毎日少しですがアクセスはあるようで、見ていただいた方には本当に「ありがとう」です。
何か新しいことや勉強を始めたいという気持ちはあるものの、ブログすらまともに継続できないのにそんなことできるはずもないと焦りと苛立ちが募る毎日。
しかしながら、ようやく長い緊急事態宣言が解除されたのと2021年の季節外れの残暑も落ち着いてきたのをきっかけにメンタルの調子を整えていければと思います。
さて今回の記事の題材はウルトラマンティガ第26話『虹の怪獣魔境』について。
まずはあらすじ紹介を。
あらすじ
異空間・獅子鼻樹海に家族4人が乗った車が迷い込んでしまう。そこには怪力の怪獣であるシルバゴンがいた。目撃情報を受けたGUTS(ガッツ)は家族の救出に向かうが、そこに以前ウルトラマンティガが倒した怪獣・ガギの同族であるガキⅡが出現する・・・
脚本は右田昌万さん、監督は村石宏實さん。
26話なので第2クールの最後、ティガのちょうど中盤ですね。
何でいきなりこの話の記事を書こうかと思ったかというと、実は最近ティガのブルーレイボックスを買いました。
たまたま手が届くくらいの金額で中古品が販売されており中身は問題なし。ちょうど今年がティガ放送25周年ということでベストなタイミングだったのかもしれません。
それで時間がある時に見直しているんですが、この『虹の怪獣魔境』は放送当時から好きな話でした。
当時は小学生でしたが、やはりガキⅡをあっさりと倒したシルバゴンの強さが印象的でしたね。子どもだからとにかく強い怪獣というのが大好きでした。
この一話前はキリエロイドⅡが登場する『悪魔の審判』なんですが、ティガと同様に姿を変えティガを圧倒するキリエロイドの強さは強烈でした。
でもシルバゴンの印象はそれ以上でしたね。
怪獣対怪獣というシチュエーションは子ども心に燃えましたし、ガギIIのバリアを単純な馬鹿力で粉砕する場面も大好きでした。
それだけじゃなくて、ティガの真似をしてみたりといったユーモアな一面もあるシルバゴン。
個人的にティガに登場する怪獣の中でお気に入りで、この話が好きなのもシルバゴンの魅力を丁寧に描いてあるからでした。
ブルーレイで何年ぶりかにこの話を見返したんですが、そしたら以前とは違う部分に色々感じるものがあったんです。
それは人間ドラマの部分。
この話にはウルトラマンや防衛チームが何のために戦うのか、何を守っているのかが描かれていました。
樹海に迷い込んだ家族は父、母、娘、息子の四人家族なんですが、父親は他の家族からあまり頼りにされていません。
だけど学生時代に探検部だった経験を活かして樹海の中で有り合わせのものを使った料理を作り、家族はそこで初めてそれまで知らなかった父の頼りになる一面を見ます。
そして最終的に家族はGUTSに助けられ九死に一生を得ます。
ここで重要なのは、家族が絆を深めたのはGUTSやティガの影響ではないということです。
家族の絆を深めたのは、頼りにならないと思っていたはずの父の頼もしい姿でした。
物語冒頭の父親に対する家族の態度は若干イラっとするくらいなんですが、それでも父親は諦めることをせず家族のために奮闘します。
恐ろしい怪獣が近くにいるにも関わらずです。
『人間ウルトラマン』とも評されるティガでは人間の善なる部分が度々描かれますが、この話もまたそれに当たるものでした。
物語の終盤、シルバゴンの視力の悪さという弱点をティガが知ることができたのもこの父親のお陰でした。
ティガを救ったという意味では、父親もこの時『光』でした。
この頃になるとティガのパワータイプも苦戦が多くなり、周囲の助けで勝利することも増えてきます。
『悪魔の審判』もそうですが、今回の話も最終話の展開への兆候が感じられました。
無事助かった家族は新たな絆で明日へ踏み出していくことになりますが、それが出来るのは生きているからです。
そう、どんなに失われた絆が蘇ったとしても生きていなければ意味がありません。
生きているからこそ幸せを感じることが出来る。だからその尊いものを守るためにウルトラマンや防衛チームは戦うのだと・・・ 私はそう感じました。
改めて思いましたが、ティガって本当に細かい人間ドラマまで丁寧なんですよね。
高いドラマ性を持つ作品を作ってきた円谷プロの歴史あってこそだと思うんですが、怪獣バトルが中心のこの話で実はそれ以上に重要なことを伝えていたことに改めて驚きました。
あと普段はあまり自分の気持を語らないムナカタ副隊長が、隊員たちを自分の家族のように思っていると伝える場面も必見。
普通こうしたことって、ムナカタをメインにした話を1話やって最後にいわせたりするものだと思います。
だけど事件に巻き込まれる家族を登場させ、さらに樹海からの脱出という危機一発の展開を経ることで最後のムナカタの心情を凄く自然な感じで語らせている。
この自然な展開は本当に素晴らしいなと思いました。
怪獣ドラマと人間ドラマが絶妙にマッチした『虹の怪獣魔境』。とても面白くて個人的にティガを代表するエピソードです。