良い映画の条件って、もちろん人の数だけあると思います。
私の中にも色々あるけど「お金払って映画館に観に来て良かった」と思えた映画はシンプルにいい映画だと思います。
公開から一ヶ月以上が経ち、もうすぐ上映終了とのことで滑り込みでヒロアカを観てきました。
面白かった!
本当に劇場に観に来て良かったと思いました。
凄く熱くなれたし、観終わった後に爽やかな気持ちにもなってハリウッドの大作映画に引けを取らないくらいの作品だと思いました。
1年A組全員が活躍
※以下、ネタバレも含みますので未見の方はご注意を
まず何といっても、1年A組全員の活躍がまんべんなく描かれていたのが良かったですね。
(自分はジャンプ本誌を読んでいないのでコミックスで追っている人間です)原作だと初期に雄英が襲われた時や臨海学校の時などで全員で危機に立ち向かう話もありました。
でも最近は授業以外で全員で戦う機会が減っていたので映画で皆が頑張ってる姿に胸打たれました。
学生だけを島に派遣するなど無茶だと思いましたが、全員の活躍を見せるという意味では島という舞台が上手く活かされていたと思います。
特にいい意味で意外だと思う部分があって、ナインとの戦いで傷ついた出久と爆豪を助けるのに口田君が来てくれるんですよ、切島とか飯田とかじゃなくて。
彼のアシストがなかったら二人ともやられていたので本当に口田君ファインプレーでした!
ちょうど最近までアニメで死穢八斎會 との戦いをやっていました。
あれが出久や切島といった一部のメンバーをメインにしていた展開だったこともあって映画が良い意味で対になっていたのがよかったですね。
推しのキャラの活躍を見たいよ!というファンの期待に応えられる作品になっていたと思います。
おいおい…… 最終回じゃないの?
こう思ってしまうくらいとにかくバトルシーンが凄かったんですよ。
原作者の堀越先生自身「最終決戦でやりたかったネタの一つをこの映画で使っている」と言われているくらいですので力の入れ具合が半端じゃないです。
特に最後の方なんか今回のヴィラン・ナインの能力がチート過ぎて観ていて絶望的になりました。
あんまり戦闘してるイメージのない障子までボロボロにされていくのは痛々しかったです。
ナインの能力に天候を操るのがあるんですが、音の迫力とかやっぱりテレビで見るのより迫力が段違いで劇場版という作りを活かしてありました。
また、ナイン以外の敵も生徒達が単独で倒せるような相手じゃなくて全員で協力しないと勝てない。
もう、この展開も「きっと最終回あたりでこうなるんだろうな」と予想していたやつだったんで「映画でやるの!?」と驚いたと同時に熱くなりました。
爆豪を受け入れられた
実は爆豪についてあんまり良い印象を持っていなかったんです。
というのも、どうしても最初の方で出久を虐めていた時の印象が強くてその後ストーリーが進んでも受け入れられなかったんです。
もちろん口は悪いけど彼なりのヒーロー観を持って精一杯努力してる人だとわかってはいたんですが、正直よく周りの人達が彼を受け入れられるものだと不思議に思うほどでした。
そんな爆豪ですが今回の映画では今までの自分の印象をひっくり返すくらい立派にヒーローをしてくれていました。
感心した彼の台詞があって、ゲストの子ども達が出久と爆豪を騙すんですがそれを叱らない出久に「そんなんだからガキが図に乗る(完璧に覚えてなくてすいません)」みたいなことを言うんです。
滅茶苦茶正論で思わず納得してしまいました。
絶望的な状況の中でどこまでも諦めない爆豪の存在がA組の士気を挙げていて凄くカッコよかったですね。
今回の映画で爆豪というキャラを受け入れられるようになりました。だから観に行ってよかったと思います。
前作との対比、二人のヒーロー
前作の映画では出久とオールマイトの二人に焦点が当てられてましたが、今作では出久と爆豪に焦点が当てられてました。
ここに、前作と同じ事はやらないという製作者の気概を感じました。
出久と爆豪は本当に正反対なんですが、この映画を観ることでこの二人の目指しているものが一緒だということが改めてわかりました。
その上で今後原作で二人がどういった成長をしていくのか、原作を読む楽しみが一つ増えました。
後悔しない映画
とにかく観て後悔無い映画でした。
ヒロアカを見たことのない方には敷居が高いですが、逆にファンの方であれば絶対に楽しめる作品だと思います。
まるでハイブリッドカーのようにクオリティが高く、お金をかけたことを絶対に後悔しない作品です。
もしこれからヒロアカに興味を持つ方がいたら必見です!