はじめに
2020年5月、この記事を執筆している時点で新型コロナウイルスの影響に伴う緊急事態宣言の解除が多くの県で行われています。
一方では未だ予断の許さない状況でもあり、店舗の再開等は進んでいるますがテレビ番組および映画の公開は延期が続いています。
日曜朝に放送されている仮面ライダーゼロワン、及び魔進戦隊キラメイジャーもこうした状況を受け通常の放送を一時中断。
ゼロワンは総集編を、キラメイジャーは劇場公開された「エピソードZERO」の放送及び1,2話に未公開カットを加えたバージョンを放送することで対応しています。
国産特撮ヒーロー番組の放送がはじまって以来の事態だが、最も辛い気持ちなのはキャスト及び制作スタッフでしょう。
一刻も早いコロナウイルスの沈静化を願いながら、先に1話からキラメイジャーに触れた人間から見たエピソードZEROの感想を綴ります。
また、特に今作を見てキャラクターが印象に残った「博多南無鈴(はかたみなみむりょう)」の苗字「博多南」という地域について合わせて紹介します。
あらすじ
平和な星クリスタリア。
ある日、この星の王である「オラディン」の弟「ガルダ」が闇の軍団・ヨドン軍に寝返りクリスタリアを襲撃。
オラディンは立ち向かうが力及ばず倒される。
生き残ったオラディンの娘でありクリスタリアの姫「マブシーナ」は父の最後の言葉に従い、ヨドン軍が次に狙うであろう地球に向かう。
地球でオラディンの旧友である博多南無鈴に出会ったマブシーナ。
博多南の手助けを受けたマブシーナは、ヨドン軍に対抗するための5人の戦士・キラメイジャーに変身する若者を探すことになる。
紆余曲折ありながらもキラメイジャーに相応しい4人の戦士は見つかり、彼らは来るべき戦いの日に備える。
しかし、残る最後の一人・キラメイレッドに変身する若者は未だ見つからないままだった‥‥‥
感想
キャラクターを理解するのに非常に最適なエピソードでした。
私は劇場で今作を見ておらず、テレビの1話からキラメイジャーを見ました。
もちろん、それでも十分話や設定は理解できたんですが、オラディン王や学校での充瑠の様子など1話の前はこうだったんだというのが逆に新鮮に感じました。
巫女的な人が戦士を探す展開はガオレンジャーを思い出します。1話の段階でメンバーにレッドがいないというのもそうですね。
ただ、代々使命を帯びてきたテトムと比較するとマブシーナはなし崩し的に戦いに巻き込まれたので弱い部分が目立ちますね。
一見過去作と同じように見えて実は違っている部分が面白いと思います。
また、そういう感じなので最初はキラメイジャーに選ばれた4人を心配する描写から最後に4人に勇気づけられる展開も、今後の彼女の成長を期待させるものになっていました。
また、今作を見て特に博多南の存在感が印象に残りました。
違う星のオラディン王の旧友という設定ですが、未だ本編では二人がどういう経緯で知り合ったのか明かされていません。
今作を見る前はエピソードZEROでそれが描かれてるのかと想像していたので、良い意味で裏切られましたね。
その辺りは今後の展開に期待というところでしょうか。
ですが、自分が作り出したバーチャル映像でキラメイジャーの戦いぶりを試すなど底の見えない一面も見せ、食えない人物と言う魅力を感じました。
こうして見ると今作は、マブシーナと博多南を中心とした物語として見ることもできます。
一方でキラメイジャーのメンバーでは、普段の学生としての充瑠の様子が描かれていましたね。
変人扱いされている充瑠。
自分の世界に閉じこもりがちという彼が抱える問題が描かれています。
だけど「楽しい」と思うことに全力と言う長所も描かれている。
最初はキラメイジャー4人の特技に不安を持っていたマブシーナはそれを活かした彼らの戦いぶりに勇気をもらいます。
「楽しいと思うこと」「得意なこと」、そうしたものはとっても強い力を秘めてるんだよって部分はキラメイジャーの重要な要素だと思うんです。
例えばエピソード9のかるたの話でもそうでしたね。
自分の記憶にある所では、キラメイジャーの脚本を手掛ける荒川稔久さんは「仮面ライダークウガ」で2000の特技を持つ主人公・五代雄介を創造しています。
五代の特技がクウガの戦闘に活かされたり、笑顔という特技が作品全体を貫くものになるなど、ここにもキラメイジャーに通じる部分を感じます。
昔からは考えられないような職業が生まれる現代。
これまで以上に「個人」の持つ力を活かせる場が増えてきています。
だからこそ、子ども達に自分の「好きなもの」や「楽しいこと」「得意なこと」を感じ取り大切にしていって欲しい。
キラメイジャーを見ているとそのようなことを感じます。勿論我々大人だって。
奇しくもコロナウイルスにより、これまでの社会の在り方も変わろうとしています。
変化の中で確かな「自分」というものを持つためにもキラメイジャーで描かれるものは大事なのではないでしょうか。
自分の中で、キラメイジャーという作品を貫く一つのものが見えたのはエピソードZEROを鑑賞した上での大きな収穫でした。
実際の「博多南」の紹介
キラメイジャーのキャラクターの苗字は実際の地名が由来となっています。
ここではエピソード0で印象を深めた博多南さんが示す「博多南」周辺を紹介します。
JR博多南駅
JR博多南駅は福岡県春日市にある駅です。
何とこの駅、九州の入り口である「JR博多駅」までの区間約8分を300円で新幹線に乗れてしまう駅なんです!
私が訪れた時はひかりレールスター700系が停まっていました。シンカリオンにも出てましたね。
ホームからはズラリと並ぶ新幹線。偶然ですがキラメイジャーにも魔進エクスプレスが登場しますね。
博多南さんとの奇妙なご縁かも?
駅の連絡口を抜けるとこういう広場があります。
今は状況もあってか、人通りはありません。
でも、いつか必ずまた元に戻る日がくるでしょう。
博多駅南周辺スポット
実は「博多南」という地名はありません。
その代わり福岡には「博多駅南」という地名があります。
ここでは博多駅南周辺のスポットをご紹介します。
お勧めグルメスポット
1.とんかつ大将博多駅南店
とんかつ大将は福岡県に数店舗を展開するとんかつのお店です。
その特徴は何といっても圧倒的なボリューム!
画像はかつ丼の大。
お盆の半分を埋める大きさのどんぶりに味噌汁付き。これで1000円もいきません。
これが本当にこのリーズナブルな価格で食べれるのかと思うくらい、誇張ではなく正真正銘の「大盛り」が出てきます。
テレビ取材なども多数行われています。
2.石窯パンの家グラティエ
グラティエは多数のパンを取りそろえたパン屋です
特に名物は明太子フランスパン。
個人的にもう一つ名物だと思うのが大きな肉の入ったカレーパンで、パン好きにもカレー好きにもお勧めです。
3.まるつ食堂
550円という低価格でご飯のお代わりが無料でたべられるまるつ食堂。
定番のメニューに加えて時期限定の定食メニューもあり、毎日通っても飽きません。
お腹が減ったら是非ここにというお店です。
4.みうらうどん
山王公園近くのビルで営業するみうらうどん。
40年以上の歴史を持つお店です。
名物は「坦々うどん」。白ご飯に合うメニューです!
山王公園・日吉神社
博多駅南を代表するスポットが山王公園(さんのうこうえん)です。
広い面積を持つ公園でジョギングを日課とされている方や、休日ともなれば多くの親子連れ、友達連れで賑わう場所です。
公園内には野球のグラウンドもあり、日曜にはよく試合が行われています。
また、春になると桜が咲き誇る公園となります。
従来であれば夜まで出店が開き多くの方が賑わう場所となります。
私もよく桜を見に行きます。
山王公園内にある市民センター。
図書館や貸会議室、イベントホールなどがあり市民の憩いの場となっています。
大切な友人のダンスの発表を観た思い出の場所です。
公園内に日吉神社(ひよしじんじゃ)という神社があります。
日吉神社は疱瘡除けの神として信仰を集めてこられたそうです。
疱瘡とは天然痘ウイルスを病原体とする感染症の一つです。
この病気は現在では根絶されていますが、治療法がない時代の人々にとっては恐怖をもたらすものに他ならなかったでしょう。
まるで私たちが今戦っているコロナウイルスのように。
緊急事態宣言の解除により少しずつ人の流れが戻り始めていることを感じます。
今後キラメイジャーの放送がどうなるのかはわかりません。
充瑠を演じる小宮璃央さんの感染のニュースも記憶に新しいところであり、今は小宮さんの体調がご無事であられることを願っております。
これもまた偶然なのですが、小宮璃央さんは福岡県のご出身です。
色々キラメイジャーと関連付けることはこじつけかもしれませんが、それでも博多南に何かご縁のある作品だと改めて感じました。
いつかまた放送が再開され、この時代に輝きをもたらすことを楽しみにしています。