ネコはミカンを片手に夜明けを待つ

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特救指令ソルブレイン第4話感想 「夢のゲームソフト」

作品情報

サブタイトル:「夢のゲームソフト」
放送日:1991年2月10日
監督:小西通雄
脚本:杉村升

あらすじ

未完成のバーチャルリアリティーゲームが盗まれた事件を捜査するソルブレイン

一方、犯人の佐野由紀夫は子ども達をゲームの実験台にしようとする。

感想

ウインスペクターと違う個性の話が、ようやく出てきたという印象を持った話。

現在では、実際にVRのゲーム機が普及しているので時代を先取りした作風となっていました。

冒頭、知らない人からジュースをもらう子ども達。知らない人から物をもらっていいのかと突っ込んでしまう。

今回のゲストは「光戦隊マスクマン」でタケル・レッドマスクを演じた海津亮介さん。

優し気な風貌なので、子ども達が信用してしまうのもどうにか許容範囲。

佐野がゲーム機を盗み出した理由が今一よくわかりませんでしたが、自分が考えたものをお蔵入りにさせられた腹いせでしょうか。

この回の見所として、仮想空間の中に登場する怪物達があります。

ウインスペクターでも多少怪人が出てきましたが、レスキューポリスで複数の怪人が出てくる場面は新鮮。

ケルベロスΔはやはりレスキュー活動より戦闘描写の方がよく似合う。

ドラマとしては、きちんと伏線を張り爆発する産業廃棄物を活かした展開はよかったと思います。

ただ、さすがにラストが爆破の展開が4話も続くと苦しいように感じます。

現場にやって来てソルブレイバーの名前を叫ぶ本部長の姿が恒例行事。

もう少し緩急が欲しいと感じました。

ゲームの世界から抜け出すために、子ども達を連れビルの上から飛び降りるという選択をするソルブレイバー。

ここはかなり賛否が分かれる描写だと思われます。

自分は素直に意外性を感じて面白かったのですが、人の命を救うというテーマからするとギリギリの脚本だったのかもしれません。

今回字通り、植物状態にされてしまった子ども達の心を救う回でした。

犯人の佐野には何の救いも無いのでテーマ的には「う~ん」という感じなんですが、「心を救う」という言葉を色々な視点で捉えてもいいという杉村さんの思いなのかもしれません。

4回続けての杉村脚本。しかし、どうにも作品全体が伸びやかさに欠けている印象でした。

毎度同じラスト、ほとんど活躍のないジャンヌやドーザーに増田。

必ず登場しないとならないソリッドステイツ。

ある意味で、ソルブレインの作品作りの難しさが描かれたのが初期4話でした。

これをどういった風に作品独自の魅力を発揮させていくのか、それがこれからの注目ポイントになります。


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