福岡市の『めるドナ』というお店が好きになった理由の一つに、特撮好きのメイドさんがいたというのがありました。
私が一番最初にお店に行った時に出会った方で、今でも思い出す大切な方です。
メイドさんとは何を話していても楽しいけど、やっぱり自分が好きなジャンルの話をしている時が一番楽しいですね。
今回めるドナを卒業されるメイドさんも『仮面ライダー』が好きな方。
お店で会った時はたくさんの楽しい話をして、かけがえのない時間をもらいました。
この子と出会えて良かったと心から思います。
今はもうやっていないんですが、ある一時期お店に行った時にぶたのぬいぐるみを持って行っていた時期がありました。
理由は、初めて会うメイドさんがいたら自分の存在を覚えていて欲しかったから。
普通のお店でやったら変わった人ですよね。でも、そういうことが許容されるのもメイドカフェという空間ならではです。
そのぬいぐるみを最初に店に持って行った日こそ、今回卒業される方がはじめてお店に入られた日でした。
いざ持っていってはみたものの、やはりどう思われるか気になるのが小心な私。
だけど、最初の日で緊張しているはずの彼女は明るい笑顔で対応してくださりました。
それから何度かお店で会うようになり、彼女はアニメや漫画、アイドルなどが好きだと知りました。
中でも仮面ライダーが好きだと知れた時は嬉しかったですね。
一緒に変身ポーズをとってツーショットチェキを撮ってもらったことはいい想い出です。
他にも食べ物やお店の話もたくさんしました。
私は好きで自分の行きたい所に行っていただけなのに、料理の写真を見て「見ましたよ。美味しそうですね。私も行ってみたいです」と嬉しそうな表情でいってくれました。
それが本当に嬉しかったです。
穏やかな彼女は同期や後輩のメイドさんからも慕われていたようで、時折SNSに書かれる内容からも仲間への愛を感じていました。
しかし何よりも彼女は、自分が働くお店とそこに来るお客さんたちを愛していました。
彼女のつぶやきから感じるお店への愛。「ここで働くことが楽しい」という気持ちが何度も伝わってきました。
お客さんのことも一人一人よく見てくださっていたようで、そのことを喜ばれていたお客さんも多かったようです。
彼女はどういうメイドさんだったか・・・・・・
彼女は自分が輝くこと以上に、周りの人たちが幸せになることを大切にしていた。
そんな大きな愛を持った方だったと思います。
まさに自分が傷つくこともいとわず、人々を守るために戦う仮面ライダーのような。
そのようなメイドさんだったと私は感じました。
どんな仕事であっても、それは何のためにあるかと考えれば全てはお客さんのためです。
そのことを常に考え実践していた彼女からはたくさん学ばせてもらいました。
そんな彼女だからこそお店を卒業して新しい道に進んでも、そこでたくさんの人たちを助けていく。支えていく。
そう信じています。
彼女がお店にいた時期はコロナ禍の閉塞感もあり、私自身も不安やマイナスな心境を彼女に吐露したことがありました。
それでも彼女は、いつも前向きな言葉で励ましてくれました。
そうした社会状況でしたから、もしかしたら彼女自身も思い通りにいかない時が何度もあったかもしれません。
人知れず苦しんだ時もあったかもしれません。
それでもめるドナのライブイベントに出演するなど、一つ一つのことにいつも全力で取り組まれていました。
たくさんの楽しい時間をくれたことに改めて感謝しています。
そしてめるドナに来てくれてありがとうと思っています。
苦しい時代です。誰もが自分が生きていくことに精一杯。
それでも彼女の姿を思い出す時に、自分以外の誰かを思い頑張ることの素晴らしさを思い出すことができます。
別れは寂しいものです。だけど彼女のような素敵な人に出会えたことは大きな幸せでした。
真っ直ぐな愛の尊さを教えられました。
これからもきっと大変なことはたくさんあるでしょう。
それでも諦めずに彼女が持つ真っ直ぐな愛を大切に生きていってくれたらと思っています。
何度も何度もメイドが好き、めるドナが好きと語っていた彼女。
この店を知り長くなりますが、働いているメイドさんがそう思ってくれることほど嬉しいことはありません。
そう思ってくれるほど、ここは素敵な店なのだと改めて思います。
彼女が残してくれたものは真っ直ぐな愛です。
人を思う愛、この店が素敵な場所なのだと教えてくれた愛。
たくさんの愛をありがとうございました。
新しく出会うたくさんの人たちをその愛で支える未来へ向かって・・・・・・
いってらっしゃいませ