ネコはミカンを片手に夜明けを待つ

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特救指令ソルブレイン第2話感想 「爆襲エスパー姉妹」

作品情報

サブタイトル:「爆襲エスパー姉妹」
放送日:1991年1月27日
監督:蓑輪雅夫
脚本:杉村升

あらすじ

トロール中の大樹と純は謎の二人の女の襲撃を受ける。

偶然その場に居合わせた少女を誘拐する女たち。

捜査に乗り出したソルブレインは、犯人が二年前正木に逮捕された牧村竜造の娘たちであることを知る。

感想

このエピソードは実家にあったビデオに録画されていました。

長い間手元にあって、何度も何度も見直したので記憶に残ってます。

この話では自転車屋の鶴岡親子、戸川亀吉、ソルドーザーが初登場ですね。鶴岡親子はこの後も何度か登場します。

ただ前作の小山兄弟が後半登場回数が減ったように、この親子もあまり物語に絡めなかった印象があります。

一般ドラマだと「はぐれ刑事」のように、主人公が一息つく場所の描写も自然にドラマに絡めます。

小山久子さんが組織のメンバーなのに、あまり本編に絡めなかったのでそのポジションを一般人に変えたのかもしれません。

でも、30分の短い時間しかないレスキューポリスではメイン以外の人物を毎回ドラマに絡ませるのは難しかったのでしょうね。

ゲストの水沢ユカを演じているのは、声優として活動されている本名陽子さん。

ウインスペクター17話に続き本作にも出演です。空中に浮かんだり、炎の中で演技するなど今回も過激な撮影に挑まれています。

最初からよく喋っていたバイクルとウォルターに比べると、ソルドーザーは「消化ビーム」以外の台詞を言いませんでした。

ただ、喋らないことが逆にゴツイ外見と相成って「働き者の力持ち」みたいな不思議な存在感を出してました。勿論、この後たくさん喋るようになってくれるのですが。

今回の敵である牧村姉妹。正確にいうと父親も含めた牧村親子ですね。

結果的に牧村の心を救うことができたソルブレイン

でも、娘二人の方はどうでしょうか?

信じてきた父親が、自分たちを裏切ってソルブレインに居場所を教えた。

この姉妹の心の傷は簡単には戻らないと思うんです。

しかも、大規模な破壊活動を行ったことで相当重い罪が課せられることは容易に予想できます。

ソルブレインは牧村の娘たちの心も救わなければならなかったのではないか。

今回見返すと、そう感じるようになりました。

作品のコンセプトはきちんと表現されている話ではあるんですが。

この時点で、ソルブレインの理念は無理のあるものという気配が漂っています。

映像的にはパイロット版ということもありアクションが物凄く、映画にも匹敵していたと思います。

個人的考察

牧村姉妹が使っていた「諜報用ウェポンESP9」。

007シリーズ」で有名な諜報機関MI6が開発したと劇中では語られています。

ですが、牧村姉妹がどうやってそれを入手したのか不明です。また、牧村がどうやって姉妹をイギリスから呼び出すことができたのかも不明。

考えられるのが、牧村親子は何らかの犯罪組織に属していた可能性です。

娘を呼び戻す手引きをしたのも、ESP9を姉妹に渡したのも組織の力があったと考えると合点がいきます。

次に牧村家について。

改心前の牧村はかなり凶悪な男でした。普通の子どもなら、こんな親を嫌だと思うでしょう。

でも、見る限り牧村姉妹は父親を慕っています。そして父と同じ犯罪の道に足を踏み入れています。

ここから想像するに、牧村は犯罪に手を染めざるを得ない事情があって犯罪者になったのではないでしょうか。

相当世の中から理不尽な目に遭い、それでも娘を育てた。

そんな父の姿を見ていたから娘たちは父が犯罪者であっても理解し、助けようとした。

あくまでお遊びのような考察ですが、考えると色々なことが思いつきますね。

牧村にはそれでも優しさを捨てられない部分があったんですが、牧村から完全に優しさを取り除いたのがソルブレイン後半に登場する高岡でしょう。


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