ネコはミカンを片手に夜明けを待つ

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超獣戦隊ライブマン第25、第26話感想 映画好きがお得に見る方法も

第25話作品情報

超獣戦隊ライブマン
第25話『鶴ヶ城の8大頭脳獣!』

放送日:1988年8月13日
監督:長石多可男
脚本:曽田博久

登場怪人:レーヅノー

あらすじ

福島県会津にやってきたライブマン。気弱な少年・コウジと出会う彼らの前にレーヅノーに再生させられた頭脳獣達が襲い掛かる。

感想

2020年現在の特撮ヒーロー作品ではほとんど見かけなくなった地方ロケ。この頃の作品ではまだまだタイアップが積極的に行われていた。

ライブマンの地方ロケの舞台は福島県会津若松市。雄大な自然の風景がとても美しい。

幽霊騒ぎをカモフラージュに使い、レーヅノーの能力で死んだ頭脳獣を再生させようとするボルト。

今回の指揮官は恐らくアシュラ。再生頭脳獣達の姿に驚くケンプに、ビアスがライブマン史上に残る迷言を放つ。

地球はお盆だ

うむ、お盆は日本の風習で地球規模ではないはずなのだが…… 日本と限定しちゃうと響きが小さくなると感じたのか、ビアス?

「そうかお盆か」

妙にしんみりとしたテンションで反応するケンプ。この様子から察するに、ケンプにもお盆にちなんだ思い出があるのだろうか?

それともケンプに残っていた人間性が言わせたのか……

一方、ライブマン側は現地の少年・コウジとの関りで話が進む。

友達に馬鹿にされ、幽霊騒動が噂される鶴ヶ城に立ち入るコウジは偶然レーヅノーを目撃してしまう。

ここから物語はコウジ争奪戦へ。

アシュラに誘拐されたコウジを救おうと舞台は湖へ。船を使ったダイナミックなアクションが展開する。

初代ライダーのスノーモービル戦など、普段見られない現実の乗り物を使ったアクションが見られるのもこの時期の作品ならでは。

コウジを始末するのになぜわざわざ湖ま来るのだ、アシュラ?

という突っ込みはさておき、ここは素直に福島の風景と俳優陣の体当たりのアクションを楽しもう。

勇介もめぐみも船から落ち、一人残った丈。丈がコウジを救うかと思いきや、コウジの方がアシュラの船からジャンプする。

凄い勇気だぞコウジ!

そのまま城に丈を案内。イエローライオンのピンチにライブラスターの引き金を引いたのもコウジ。

再生怪人は消え、ライブマンはレーヅノーを倒す。

コウジのような少年が出る場合、あくまでの最後まで脇役の場合も多い。

少年のために頑張るヒーローの話がメインで、少年はその姿を見てそれまでの自分から変わっていく…… みたいな。

しかし今回のゲスト・コウジは具体的な行動で弱虫の自分から変わっていった。今回の話はコウジの成長物語として一本筋が通っていて非常に好感が持てる。

第10話のように、ボルトが見下し馬鹿にしている普通の人間でも彼らと戦うことができる。

脚本も同じく曽田博久氏。やはり氏がライブマンを通して描きたかったこととはこういうことなのだと感じだエピソードだった。

第26話作品情報

超獣戦隊ライブマン
第26話『会津の巨大カブト虫!』

放送日:1988年8月20日
監督:長石多可男
脚本:曽田博久

登場怪人:ヒカリヅノー

あらすじ

ヒカリヅノーを使いギガ計画に必要な「ギガスーパーエネルギー」を作ろうとするマゼンダ。

その実験の影響で昆虫たちが巨大化する事件が起きる。

感想

福島ロケ後編。前編は単体で一区切りついた話だったが、この手の作品には珍しく引き続きコウジが登場する。

しばらくその存在を触れられなかったギガ計画が久々に取り上げられる。

ヒカリヅノーの実験の影響で巨大化する昆虫達。コウジの友人である虫好きの少女・ゆかりの前に現れる巨大カブト虫。

しかし、着ぐるみとわかっていても巨大昆虫は恐い。それこそ頭脳獣よりも。

やっぱり表情もわからないし言葉も喋れないというのが大きい。昆虫とか動物を可愛いと思えるのは、多くが人間より小さいからなんだろうな。

巨大化したものの、そのことに身体が耐えられず次々死んでいく昆虫達。この理屈は第6、7話に登場した恐竜ゴンのことを思い出す。

ゴンと同じ描写にすることで、命を弄ぶボルトの非道さが上手く表されている。同時に、ライブマン達の怒りの裏にゴンの存在を感じることができる。

欲をいえば、勇介達がゴンのことを思い出す台詞があってもよかったかもしれない。

変身を妨害されピンチになるライブマン。彼らをヒカリヅノーから守ったのは巨大カブト虫だった。

巨大カブト虫が何故ライブマンの危機を救ったのか。

「光に反応した」と考えるコウジと「助けてくれた」と考えるゆかり。

どちらとも取れる余韻の残るラスト。個人的にはやはり助けてくれたと思いたい。

ゴンの話もだが、曽田博久氏の脚本は自然や生き物を使って命の大切さを訴えている。

以前から霊魂など「それあり?」なことまで科学としていたボルト。

命の尊さと同じく、行き過ぎた科学による命の冒涜もライブマンのテーマだと思う。

駅から電車に乗って福島を後にするライブマン。美しい風景が映し出され、まさに地方ロケの最後に相応しい展開。

当時の街のことを記録した映像としても貴重なものだと思う。