ネコはミカンを片手に夜明けを待つ

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漫画「YABAI」が面白くてヤバイ 悪の秘密結社ヤバイ仮面の光と影の物語


こんにちは。管理人の侑芽です。毎週楽しみにしている「ドゲンジャーズ」もいよいよ終盤ですね。

本当に終わるのが寂しくて、早くも私の中では2020年ベストコンテンツ1位になっております。

2020年4月から放送され、福岡県内のみならずネットで高い人気を会得したドゲンジャーズ。

様々な個性的なキャラクターが登場しますが、中でも一際存在感を放っているのが最強の悪役「ヤバイ仮面」でしょう。

ヤバイ仮面が社長を務める福岡市天神にある「株式会社悪の秘密結社」。数年前人気テレビ番組「ガイアの夜明け」にも取り上げられました。

実は私はその会社がある街にいながら、ドゲンジャーズを見るまでその存在を詳しくは知りませんでした。

ただ図書館に置いてあるチラシで、子ども達と触れ合うイベントに悪の秘密結社が参加するという情報を見たことがありました。

そのチラシに大きく載っていたヤバイ仮面のビジュアルが印象的です。

そんなヤバイ仮面の活躍を描いた漫画コミックが「YABAI」。

この漫画は悪の秘密結社がクラウドファンディングで資金を集め同人誌として発売されましたが、先日Amazonの電子書籍サービス・kindleで配信がスタートしました。


ドゲンジャーズにすっかり魅了されたので早速購入しました。

この漫画はヤバイ仮面を題材にした一種のメディアミックス企画です。

主人公が会社としての悪の秘密結社を立ち上げ、ヤバイ仮面としてやるべきことを探していくまでを描いた物語。

主人公の経歴などにリアルを織り込みながら展開するフィクションです。

そのため悪の秘密結社の誕生から現在までの変遷を紹介するといった内容ではありませんが、かなりしっかりとしたテーマを内包した漫画でとっても面白かったです。

アメコミ風に描かれた作風で、雰囲気の差はあれど「ダークナイト」などの作品に似たものを感じました。

私はアメコミには疎く、映画でアベンジャーズとかバットマンとかを観て知っている程度です。

そのため映画からの印象になるのですが、アメコミの特徴は「正義と悪の境目が曖昧」な部分だと思います。

例えばアベンジャーズのサノスは手段に問題はありますが、彼なりに宇宙のことを考えて活動していました。

ドゲンジャーズはドラマなのでヤバイ仮面は徹底した悪役ですが、実際のヤバイ仮面はキャラクターイベントのための存在なので勿論悪人ではありません。

「YABAI」ではヤバイ仮面として活動する主人公が「悪」を目指し、最終的にそれが何か結論を出すまでの過程が描かれています。

その結末は是非自身の目で見届けて欲しいのですが、この過程こそ今作の最大の魅力です。

言い換えれば今作はヤバイ仮面の心の内を現した作品といえるでしょう。

まるで自分を動かす心臓のように、ヤバイ仮面を動かすものが何なのかが今作からは伝わってきます。

これは、ヤバイ仮面がテレビドラマだけのキャラクターなら成立しなかった作品です。

はじまりがイベントという経緯があればこそで、その意味でキャラクターの魅力を最大限に活かした作品でした。

同時に「YABAI」で描かれているテーマは、私たちが何故キャラクター物の悪役に魅了されるのかを問い掛けてきます。


おおよそ「悪役」という存在が登場する作品、特にヒーロー物に限ればヒーロー側の設定よりも大切なのは悪役側の設定だという意見があります。

それが何故かっていうと、ヒーローって悪役がいなければ成立できない存在だからです。

例えば最近人気の「鬼滅の刃」。

それに登場する最強剣士の「柱」。それぞれが凄く印象的な活躍をするんですが、彼らを引き立ててるのが敵の鬼側の最強戦士「十二鬼月」です。

その強さは柱ですら一人では敵わない。柱と因縁がある。

こうした設定があるから強敵に挑む柱が魅力的に見えるんですね。

ドゲンジャーズでも主人公である新米ヒーロー・ルーキーがヤバイ仮面に挑んでいます。

ルーキーを応援したくなるのもヤバイ仮面の活躍あってこそです。

でも、極悪非道なヤバイ仮面の姿を見て「そこに痺れる、憧れる!」というエリナにキスしたディオを見た男たちの気持ちになってる自分もいるんですよ。

ストーリーの展開上最後に負けると分かっていても、やはり悪役はカッコいい。

この「悪役」はかっこいいこそ「YABAI」の鍵です。

カッコいいながらもコミカルなヤバイ仮面のイメージから今作に入ると最初はビックリするかもしれません。

でも全体の雰囲気はふざけ過ぎずシリアスになり過ぎずでとってもバランスのいいものでした。

また、漫画という媒体を活かしたショーやテレビでは見られないヤバイ仮面の物凄く強くてカッコいい形態も見どころです。

私が最後に感じたのが、人間は誰でも一人じゃないってこと。

ネタバレ避けて書くのは難しいのですが、必ずどこかでは自分のことを認めてくれている人がいる。

それは本当に必ず。

そんなことをこの「YABAI」から感じました。

株式会社悪の秘密結社の経営理念は「思いやり」

その理念の原点にあるのが何かも今作からは感じられます。

以前からヤバイ仮面と悪の秘密結社を知っていた方も、ドゲンジャーズで知ったという方も必見の漫画です。