ネコはミカンを片手に夜明けを待つ

日々の中で出会った映画・本・お店、演劇や物などを総合的に紹介する雑記ブログです。

福岡のコンセプトカフェ「Mermaid'sColony(マーメイドコロニー)」紹介 全てを受け入れてくれる海 

夏の盛り、8月になると思いだす出来事があります。

その日は街の大きな花火大会。一緒に行く相手もいない私は鬱屈した気持ちを抱えてとあるコンセプトカフェに入りました。

その日がはじめてとなるお店。

パステルカラーが鮮やかな店内。閉店時間に近いためか、お客さんはまばら。

メイド服を着たキャストさんが話しかけてくれました。

「一人で花火を観るのは変かな‥‥‥?」

「そんなことないですよ、ずっと誰かと一緒だと返って気を遣いませんか?」

優しい声が胸に響きました。まるで、静かに揺れる波の音のように。

そんな素敵な体験をしたカフェの名は「Mermaid'sColony(マーメイドコロニー)」。

住所:福岡県福岡市市中央区天神3-8-1-2F

営業時間:平日13:00~20:00 土日祝11:00~20:00 バータイム(週末のみ)​21:00~5:00

マーメイドコロニーとは

マーメイドコロニーは福岡市中央区天神にあるコンセプトカフェです。

」をテーマにしたカフェで、カラフルでありながらも落ち着きを感じさせるとっても居心地の良いお店です。

キャストさんはメイド服を着られていますが、男装姿のキャストさんにも会えるのが特徴。

私がはじめて伺った時に接客していただきましたが、男の私から見ても非常にハンサムで格好良かったですね。

マーメイドコロニーは男性は勿論、女性でも入りやすい雰囲気で実際に女性ファンも多いようです。

勝利のミルク

マーメイドコロニーで「おお!」と思ったのがドリンクにミルクがあったことなんですよ。

というのも、家だと牛乳を全然飲まないんで久しぶり飲んですっごく美味しかった。

私が行ったことのある範囲のお店だとミルクを置いてあるところはほとんどなくて、本当に嬉しかったですね。

子どもの頃に「鳥人戦隊ジェットマン」って戦隊ヒーローを見てました。

その中でレッドがホットミルク、ブラックが酒で強敵を倒した後に勝利を祝うシーンがあるんでがそれが凄く印象的で。

ミルクは家でも飲めるけど、お店で飲むミルクに憧れがあったのでマーメイドコロニーはその憧れを叶えてくれました。

小さなことだけど、夢が叶ったお店です。

フードはオムライスなどカフェメニューが一通り揃っています。

ランチタイムには生姜焼きプレートが出るなど力が入っており、普通に食事の目的で来ても楽しいお店でしたよ。

お昼にお邪魔した時に食べたんですが、タレがこくって滅茶苦茶美味しかったです。

濃い物好きな男性でも納得の味で本当にお勧めしたいです。

雨に消えた花火 その時街の片隅で

「え!? 大雨になってる!」

会計を終えて帰ろうとした時、キャストさんの声が聞こえました。

時折窓を揺らすように響いていた爆音。花火の音だと思っていたそれは雷の音でした。

「まいったな、傘とか持ってきて無いし……」

雨は一秒ごとに勢いを増すように降り続いていました。傘は無い。近くには雨を避けて通れる道もない。

さてどうしたものかと私は困ってしまいました。

「これ良かったら使ってください」

キャストさんの手に握られていたのは一本の傘。

「え…… いいんですか?」

戸惑う私を落ち着かせるように彼女は答えてくれました。

「もうずっと置きっぱなしになっていたんです。大丈夫ですよ」

雨の影響で花火大会は途中で中止。そんな状況の中、街のこの小さな片隅で花火と同じくらい綺麗な思いやりの心に私は触れました。

鬱屈を晴らすために訪れたはずだった店。ですが、そんなねじくれた私でさえマーメイドコロニーは受けれてくれた。そんな気がしたのです。

まるで、どんなものも拒まず受け入れてくれる「」のように。

雨に花火が消えた夜の大事な記憶です。

海、命の故郷

「マーメイド、パステルカラー…… 自分が好きなものを全てつぎ込みました」

マーメイドコロニーの店長さんからお聞きしました。

好き」がたくさん詰まったマーメイドコロニー。

それが多くの人に愛されているということは、どんな人も拒まず受けれてくれる海のような場所をみんなが求めていたんだと思います。

自分の「好き」をみんなの「好き」にする。それを実現させたことは、本当に凄くて素敵こと。

お話を聞いてそう感じました。

そして優しいキャストさん一人一人もまた、お客さんを楽しませ受け入れてくれる「マーメイド」で「」のような存在。

一人でもそうじゃなくても。幸せな時でもちょっと落ち込んだ時でも。

どんな自分でも受け入れてくれるマーメイドコロニーという海に訪れてみませんか?